●和のお手当て・・

頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラルセラピー)は1970年代にアメリカのオステオパシー医であるジョン・E・アプレジャー医師が開発した痛みの無い手技療法のひとつです。優しく相手に触れ、身体のこわばりを解きほぐし、脳脊髄液の流れを促進することにより、自然治癒力を高めていくものです。痛みやこりを軽減させるだけでなく、骨格のゆがみを整え、深いリラクゼーション効果や自律神経を整える効果もあります。

この頭蓋仙骨療法を東洋医学と解剖学の見地から、日本のくらしと身体に合わせた形で「和のお手当て」として紹介しています。

自然体である「上虚下実」を基本に、中枢神経系に対する負担を考慮し、より繊細に丁寧にアプローチを行うものです。

生まれたばかりの赤ちゃんから妊産婦さん、お年寄りや病気療養中の方にも、安心して受けていただく事のできる、優しい手技療法です。
圧を加えたり揉みしごくようなことはなく、ただぴったりと柔らかく触れ、相手の体からのサインを待ちます。
必要なのは相手を感じとる力、寄り添うセンス、あたたかい手です。


頭・耳・胸・お腹・骨盤・足などに優しく柔らかく触れます。触れているだけのように見えますが、施術者は手で体内の動きや体の状態を診て、ゆっくりと身体のこわばりを解きほぐし整えていきます。

体内を構成する臓器や筋肉、関節、神経や血管にいたるまで、殆ど全てのものは膜(漿膜、筋膜等)に包まれています。
特に中枢神経系である脳と脊髄は脳脊髄液と呼ばれる、海水に近い成分の液体に包まれており、その周囲が膜(硬膜)に覆われています。硬膜のこわばりをゆるめ、解きほぐすことによって、脳脊髄液の循環が改善されると、自律神経の働きが安定し自然治癒力が向上していきます。

身体や潜在意識の滞りに、その人のカラダ自身が気づくことで「自己治癒力」にスイッチが入り、不必要なコワバリや感情、老廃物などの体毒をカラダから排出する「流れ」が甦ります。

    
★眠ってしまうかも・・・・クラニオ施術中は脳波が安定し、瞑想時のような脳波になります。寝ているような起きているような感覚だったり、眠くなることも多いです。眠くなったら、ほんの少しの間ですが安心して眠ってくださいね。


★ぴくぴくっとするかも・・・部分的に温かくなる・手先が勝手にぴくぴくっと動く・お腹がぎゅるる~となる・頭の中がぼわ~んとする・顎がふわ~っとゆるんでくる・涙がすーっとこぼれることも。人によりいろいろな反応があります。体の内側のつながりや動きをぜひ体感してみてください。


★何も感じない・・・長い間、がんばって体を酷使して生活していると、体は硬くなり、感覚が鈍くなります。そんな方は、今日初めてのお手当てでは、何も感じられないかもしれませんが、身体はちゃんとお手当てを受け取っています。数回続けていくと、だんだんご自身の感覚でも、リラックスや変化がわかるようになっていきます。


★痛みがあるかも・・・・お手当て後、神経の信号がスムーズに通るようになると、だるさを感じたり、痛みが感じられることがありますが、殆どが数日で改善します。痛みが出た部分の多くは、それまでの生活の中で無理や負担があった所や、古傷など労わり癒す必要がある部分です。労わってほしいという体からのメッセージなので、基本的には温めて、よくがんばったね、と気にかけてあげてください。だるくなったり眠くなった場合はよく休んでくださいね。

 

(NPO法人和のお手当て会 より抜粋)